悪魔が頂き!の戯言日記

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痛車やアイマスやドールに手を出したら、いつの間にか結婚したオタの日記。

庵野秀明展@山口県立美術館

今日は、午前中に歯科へ。
昼からは予定が無かったので…




山口県立美術館で始まった、「庵野秀明展」にやってきました!
18歳以下は入場無料なので夏休みに入ると混雑するだろうし、
またコロナの感染が広がりだしているために、万が一の期間途中での休館もあり得なくはないので、
早めに来てみました。

※ 以下、一部の展示内容を紹介していますので、ネタバレを避けたい方は注意してください














展示内容としては、
庵野秀明をつくったもの 庵野秀明がつくったもの そして、これからつくるもの』
となっていました。

まずは『庵野秀明をつくったもの』として、幼少期に影響を受けた様々なものの展示となっていました。


洋裁業を営んでいた両親が愛用していた足踏みミシン、そのメカニズムが庵野氏の原点だそうです。


SFや怪獣の特撮映画、「ウルトラマン」「仮面ライダー」「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」、
多くのアニメ・特撮・ドラマ・漫画等々、庵野氏が子供の頃に影響を受けた作品の貴重な資料が展示されていました。

そして、徐々に「作り手」側として『庵野秀明がつくったもの』が紹介されていきます。


高校時代に8ミリフイルムカメラで自主製作した映像や、大阪芸大時代の課題で制作したペーパーアニメ等の展示。
庵野氏の、「好きなもの」に対する情熱や、その情熱を表現する技術力に驚かされました。
まぁ、同じ業界で活躍する他の方々も、やはり小さい頃からそういう片鱗はあったんでしょうね。


噂には聞いたことのある、「DAICOM」のオープニングアニメに関する展示ですね。
1981年に開催された第20回日本SF大会は、大阪会場として3度目の開催であることから
「大阪コンベンション3」→「DAICOM 3」と呼ばれ、イベントのオープニングアニメを
庵野氏をはじめとする若手のアマチュアが自主制作(アニメの自主製作は、当時はかなりの異例)したんですが、
その出来栄えがプロも注目するレベルだったということで非常に話題になったそうです。
庵野氏は、これがきっかけで「超時空要塞マクロス」、さらには「風の谷のナウシカ」の制作に参加することとなり、
その後にプロとして進む道へつながることとなったそうです。




そして、前述の「DAICOM」アニメを制作した集団「DAICOM FILM」が
プロとして「GAINAX」を設立し、商業作品を手がけるように。
王立宇宙軍 オネアミスの翼」に庵野氏は作画監督として参加し、非常にクオリティの高い作品を制作。
トップをねらえ!」では、当初予定されていた監督が降板したために、庵野氏が初のシリーズ作品の監督に。
ふしぎの海のナディア」も、ピンチヒッターとして庵野氏が総監督を務め、同作は高評価を得ることに。



そして、ついに「新世紀エヴァンゲリオン」が制作され、そのブームは社会現象にまでなりました。
自分がエヴァを見た時が高校2~3年生の頃でしたが、ホント、完全にハマりましたね…。
謎が謎を呼ぶストーリーの前に、近未来に実際にありそうなリアルなメカ描写…
エヴァそのものよりも、要塞都市としての第3新東京市やNERV施設が完全にツボでした。
ふしぎの海のナディア」を含め、以前の作品は未見だったために、エヴァ庵野氏やGAINAXを知りましたが、
こうして庵野氏の作品を振り返ると、「エヴァンゲリオン」の緻密な描写も納得がいきますね…。

その後、劇場版(いわゆる「旧劇場版」)のエヴァが作られた後…


庵野氏は、実写の映画作品を手がけることになりました。
当時、まだ大学生でエヴァに熱中していた私としては、「なんで実写なんかやるんだよ」みたいに思ってましたが、
今回の展示によると、庵野氏がアニメの表現に限界を感じ、さらなる表現の手法を試行錯誤するために
実写作品の制作に挑戦したとのことで、アニメという枠には収まらない同氏のスゴさがわかりました。






そして、2007年から2021年にかけて「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」4部作が公開へ。
展示によると、本当はオリジナルのアニメ作品を作ろうとしたものの、
どう構想してもエヴァのイメージを払拭できなかったため、逆に新たなエヴァを作ることにしたとのこと。
新たなエヴァを作るに際し、GAINAXという体制では色々と問題が生じたため、
独立して「株式会社カラー」「スタジオカラー」を設立したそうです。





会場には、画面構成の参考とするために作られた第3村のミニチュアセットも展示されていました!
正直、これが見られるとは思っていませんでしたね…。

そして、「新劇場版:Q」と「シン・エヴァ」の間に公開されたのが…



シン・ゴジラ」ですね。
正直、エヴァでしか庵野氏を知らなかった私は「なぜ、ゴジラ?」と思ったりしましたが、
庵野秀明をつくったもの』を考えると、ゴジラをはじめとする特撮の方が原点に近いのかもしれませんね。



そして、さらなる原点回帰、あるいは恩返しとして、「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」の制作へ。

また、こういった作品制作とは別に、かつての作品制作に関する資料が散逸しないように収集・管理したり、
今では過去の技術となってしまったアニメや特撮の制作技術を保存していく活動をされているそうです。
作品に限らず、こういった業界全体、あるいは文化として残していく活動が「これからつくるもの」であり、
過去の自分をつくったもの、自分がつくってきたものに対する恩返しと考えておられるようです。




そんなわけで、滞在時間はおよそ3時間、じっくりと楽しんできました(^^


ミュージアムショップでは、「DAICOM 3」の女の子のポストカードと、
山口県民にはおなじみの「月でひろった卵」のコラボ商品を購入。


月でひろった卵」は、3作品・6種の絵柄の個包装と、その絵柄のポストカードがランダムで1枚封入されていました。

美術館を出た後は…


すぐ近くの中心商店街のアーケードにある「山口井筒屋」へ。
ちなみに、アーケードには庵野秀明展のフラッグが所狭しと掲げられており、
商店街にある飲食店やカフェでは、庵野秀明展の入場チケットの半券を提示すると10%オフになる
企画も実施中のよう(これについては、後から知りました…)です。
そして、井筒屋では…



エヴァンゲリオン」公式ストアが期間限定でオープンしており、グッズやアパレルが販売されていました。
エヴァファンの方は、コチラの方にも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

そんなわけで、「庵野秀明展」を楽しんできました。
展示品は、動画全般とごく一部の作品に関するもの以外は撮影可能でした。
また、別途料金の音声ガイドがありますが、これがあるとさらに詳しい解説が聞けるので、ぜひ利用をオススメします。