温泉に入り、その後は帰宅・・・の前に、さらに寄り道。
防府の「阿弥陀寺」に行ってきました。
こちらは、東大寺再建の任を受けた重源(ちょうげん)が建立したお寺です。
東大寺再建のために巨大な木材が必要となり、それを徳地で切り出し、
佐波川を下らせて防府まで運び、そこから瀬戸内海を通って近畿まで運んだそうです。
お寺の境内、また徳地地域の各所には、木材切り出しの作業者のために石風呂(今でいうサウナ)が作られ、
今でもその跡が残っています。
お寺の入り口手前には、「三日月地蔵」というお地蔵さんがありました。
そして、この「阿弥陀寺」は、昭和後半から有志によりアジサイが植えられ、
今では4000株の花が咲くアジサイ寺として有名になりました。
本来、6月にはアジサイ祭が催されますが、今年はコロナ禍のために中止となりました。
それでも、アジサイはきれいに咲いてますので、散策してみようと思います。
門の手前には「禁葷酒入山門」の文字。
「葷」は臭いの強い野菜のことでニラやネギを指し、後に「なまぐさ」と訓読みされるようになり、
大きな意味では動物の肉も含むようで、それらと酒の持ち込みを禁じる、
あるいはそれらを食べた者が入ることを禁じるという意味だそうです。
入り口となる「仁王門」。
その名の通り、仁王像が立ち、門を守っています。
鎌倉時代に快慶の一派により作られたとされ、国の重要文化財となっています。
仁王門をくぐって進むと・・・
切り出された巨大な木材のレプリカ。
重源は、巨大な木材を運搬するため、2台のろくろを使って大幅に効率化させたり、
川を下らせる際に水位が足りない場所を通すため、「関水(せきみず)」と言われる水路をいくつも整備したそうです。
そして、遊歩道を歩いてあたりを見渡せば・・・
一面に、様々な色や種類のアジサイが咲き乱れています。
有志によるアジサイ保存会の方が、維持管理をされているそうです。
また、お地蔵さんも数多く並んでいます。
水路や水車もあり、橋も架かっています。
手水舎にも、アジサイ。
この石段を上った先が、本堂となります。
石段の途中にも、お地蔵さん。
山門が見えてきました。
左手には、さらに別にあじさい園があります。
右手には、重源がよく腰かけていたとされる「霊石」。
山門に到着です。
山門をくぐった先にも、庭園や橋がありました。
こちらの手水舎にも、アジサイ。
そして、本堂です。
さらにこの先に進むと、宝物庫や念佛堂など様々な建物がありますが、
すでに夕方の遅い時間だったので、そちらまでは回らずに下りました。
これも、アジサイの一種でしょうか?
アジサイ以外も、チラホラ。
というわけで、アジサイ寺こと阿弥陀寺でした。
平日の夕方遅くということで、他にはほとんど人はおらず、ゆっくりと鑑賞・撮影ができました。
案内板にもあったように、モミジもキレイだと思うので、また来てみたいですね。
・・・と、せっかく温泉に入ったのに、こちらの散策で汗まみれになってしまいました(^^;